- 2017年02月04日
-
- コラム
切っ掛け
ペット葬を始めようと思った切っ掛けは、お参り先の檀家さんの声でした。
「お坊さん、家の子亡くなってな。今日は、月参りじゃなくてあの子を供養して欲しい。」
家族として共に過ごして生きてきた中で、最愛の我が子とも言えるペットを供養して欲しい。
けれど、お寺さんにペットの供養を頼むのは気が引ける。
不愉快に思われるのではないか?
怒られるのではないか?
申し訳なさそうに頼む檀家さんの姿を私は忘れられません。
お参りに行くと、いつも明るく朗らかに迎え入れてくれる方でした。
若く未熟な僧であった私にでさえ、申し訳なさそうに頼む姿。
亡くなったペットへ向けたお勤めを受ける事に躊躇いはありませんでした。
お勤めが終わり
「気持ちがとても楽になれたよ。ありがとう。あの子もお坊さん懐いてたから喜んでるな。」
憂いが消え、明るさを見せてくれた檀家さんの顔が本当に印象的でした。
最愛のペットを供養して欲しい。
嫌がる僧侶の方や怒り出す僧侶の方も多いでしょう。
だからこそ、
「一緒に供養して送り出しましょう。」
そう応えられる僧侶に、私は成りたいと思います。
いつか、お会いする時、しっかりとお手伝いするべく精進して参りたいと思います。
合掌