- 2023年02月19日
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①在家出身の僧侶の場合
目次
ペット火葬事業に挑戦すべき理由
在家出身の僧侶の事情
在家出身の僧侶の方は、宗派は多々あれど内情は殆ど同じではないでしょうか?
将来についての、選択肢
一、役僧として、勤め上げる。
二、後継者がいない空いた寺院、婚姻を伴う養子縁組で住職として入寺する。
三、還俗する一般社会で勤めて僧侶でなく信徒として生きる。
四、自身で寺院を立ち上げを目指す。
仏門に、ご縁があり各宗派で勉学、修行され僧侶となられた中で在家出身者の将来の選択肢はそれほどありません。
お寺出身か、在家出身か、大寺の寺族か、小さな寺の寺族か。
宗門に身を置いて初めてわかる柵。
こうした中で、どうご自身の信仰を歩まれるのか。在家の人ほど選択肢、悩みが多いのではないでしょうか?
特に、コロナ以前と以後で在家出身者、役僧の労働環境は大きく変化しています。
勤める寺院が、コロナにより月参り、法事、仏事の急激な減少で人手が余ってしまうだけでなく、収入も減少。
こうした中で、立場が一番弱い在家出身の役僧ほど退職する環境ではないでしょうか?
各宗派、寺院の全てに余裕がなく、急激な変化について行けない状況です。
僧侶を続けて行くには、誰かを頼る状況で無く、自分で何かに挑戦するしかない状況なのです。
5年後、10年後の未来
一、役僧として勤め上げる。
現時点でも状況は悪化し、改善の見込みもありません。
そして、5年後、10年後は更に寺院離れや少子高齢化による過疎化は進んでいるでしょう。
役僧として賃金の減少で耐えていても、状況が改善しない限り寺院離れの中で更に寺院の経営は悪化します。
5年後、10年後に解雇。
役僧として働きたい僧侶が増え、求人先が少なければ労働条件は悪化します。
財政基盤が強い寺院であっても、需要と供給で労働条件が決まる中では役僧の待遇を落としても人手が集まるなら好待遇を維持する理由はあるでしょうか?
間違いなく悪化すると考えた方が現実的です。
二、後継者がいない空いた寺院、婚姻を伴う養子縁組で住職として入寺する。
支えてくれる檀家数が多く、都市部に近い寺院など好条件の空き寺院の情報が在家出身者に話が回ってくる事は殆どありません。
第1に血縁のある親戚筋、第2に良好な関係の寺院出身者と好条件の空き寺院の情報はそちらに最初に話が行きます。
在家出身者に回る空き寺への入寺は、誰もなり手がいない。悪条件の寺院が殆どではないでしょうか?
こうした寺院に、役僧としてしか経験していない方が経営し寺院を建て直すなどほぼ不可能ではないでしょうか。
最後の住職として、赴任する。預かる覚悟ならば良いかと思います。
婚姻を伴う養子縁組
これが一番、在家出身者が不幸になる。大変な苦労が待ち受ける状況です。
空き寺ならば、総代さんとの方針で揉めるぐらいです。
しかし、婚姻を伴うと相手の家族も含めて付き合わねばならない。
前代住職、義理の母親、婚姻した奥さん。
財政基盤が強い寺院なら、一僧侶として日々お勤めすれば肩身は狭いでしょうが何とかなります。
しかし、財政基盤が脆弱で改革など変化を興そうモノなら悲惨な結果にしかなりません。
改革をするとは、先代住職への駄目出しそのものですし、寺を預かってきた寺族に問題提起と改善を促す訳です。
変化を促せば総攻撃にさらされ、衰退を受け入れればジリ貧でしかない。
賛同する檀家も、賛同しない総代達もいる。
結局は、檀家を割るような混乱を招いたと無一文で叩き出される。
婿養子で入った方の話で上手くいっている話は、殆ど聞いた事がありません。
在家出身の婿養子なんか、極めて軽くいいように扱われる。
そうするお寺さん少なくないのが婿養子の世界です。
三、還俗する一般社会で勤めて僧侶でなく信徒として生きる。
還俗する際の年齢が重要になります。
20代前半か、20代後半か、30代前半か、30代後半か、40代、50代か
役僧としては、高い能力、経験があったとしても一般社会では大きな武器にはなりません。
未経験、中途採用と言う条件です。
若い内は仕事を選ばなければ、求職はありますが年齢を重ねると本当に厳しい条件になります。
四、ご自身で寺院の立ち上げを目指す。
20代後半、30代、40代ならば、良くも悪くも出来る選択肢が限られています。
誰かに雇われるのではなく、自分で事業を興すしかない。
冷静に見て、自分自身の経歴、スペック、年齢で雇いたいでしょうか?
低い年収、金額なら労働者として需要はありますが、高い年収になればなるほど誰も雇ってくれません。
年収300万、年収400万。
年齢の平均・中央値より低い金額が実際の現実的な評価ではないでしょうか?
なぜ、ペット葬祭事業なのか?
僧侶として自分の寺院を立ち上げる。
相性が良い職業があります。
葬祭業、介護事業です。
一件、一件、布教して回る。
新興宗教を立ち上げるような事に抵抗感がある僧侶は多いでしょう。
葬祭事業、介護事業を立ち上げる中で、借入れられる資金の問題があります。
1000万の壁です。
事業のすべてを自分の資産で行えるのであれば、問題はありません。
しかし、自己資金では足りず殆ど融資をお願いするしかありません。
実績が皆無な状態で、銀行からは融資は出ません。
唯一、日本政策金融公庫のみがベンチャー企業に応援し融資してくれる訳です。
しかし、条件を揃えても1000万円まで。
1000万円で、競合激しい人の葬祭事業参入できますか?
改装費、人員と多くの費用が必要になります。
介護事業も同じく1000万では厳しい。
勝負できる最低ラインの水準に設備、施設、スタッフを揃える事が1000万ではノウハウも経験も無い人間には出来ない訳です。
移動火葬車によるペット葬祭事業ならば1,000万で可能
移動火葬車によるペット葬祭事業なら1000万あればできます。
ペットちゃんの火葬、ご供養を通して僧侶としての道も歩み。
信頼と実績を積み重ねて、一つの宗教法人、寺院を新たに作る。
目指す事、可能性があるのです。
マンション坊主と葬儀会社の下請けとして、宗教実績を積み重ねる手法も昔はできました。一般的な寺院、寺の住職が葬儀屋を相手にしていなかったからです。
しかし、今は葬儀屋に寺の住職が挨拶回りする時代です。
ここでも、寺院と言う看板がない在家出身者は価値が低く不遇に扱われる。
在家出身者こそ現実を直視しないと厳しい結果しか待ち受けてません。
まとめ
執筆者であり、2017年にペット葬祭事業を立ち上げ2020年に法人化。
21年にペット霊園を開き、22年にペット棺の特許を取得。
23年に、商品化しペット棺を全国販売も開始。
そして、今フランチャイズを募集する私は在家出身者です。
手塚治虫の「ブッタ」を縁に高野山高校に進学し16歳で出家得度し21年。
真言宗の修行を終え僧侶として17年、仏縁で入った仏教の世界。
婚姻を縁に他力本願の宗派を学び直しましたが、まぁ色々ありました。
世襲が進み、寺族と血脈が強い宗派ほど在家出身者の活躍する場が殆どなかった。
お寺に生まれ仏道を一生懸命に励む人達ばかりならば、葛藤する事はなかったのですが、お寺に生まれただけの方も少なくない。
小さな小さな世界でなく、七難八苦が待ち受けてますが自由な世界で、僧侶として人として勝負できる今は本当に幸運だなと思います。
小さな世界、一寺院に属する役僧で燻っている方は是非、新たな世界の可能性を知って欲しいです。
ペット葬祭・事業。
僧侶として一生懸命携わる事でどれだけの人に安心を与え喜ばれるのか。
必要とせず、軽んじられる世界で無く、重んじ尊んでくれる。
評価して貰える世界があると知って頂ければかと在家出身の僧侶の方には知って欲しいと思います。
これ以外の道もあるかも知れません。
しかし、何かをこのご時世に成すと言う事は七難八苦を覚悟して進むしかありません。
ペット葬祭事業に参入し、光堂、ハナミズキと私と縁を持つ事を選ばれるなら
苦労とリスクは減らせる知恵とノウハウは与えられますが、それでも腹を括って挑戦する事には変わりません。
座して死、衰退を甘んじて受け止められる方は良いのですが、それが受け止められない方は行動しないと破滅と後悔しかないと思います。